正しい姿勢に必要な筋肉は背筋?脊柱起立筋とは?
猫背がもたらす筋肉疲労
猫背は慢性的な背中の痛み、肩こり、首こりを発症します。
理由は、背中が丸くなり、背筋が常に「張った」状態になっている為です。背筋が常に張っていると、背中の筋肉と連動している、肩と首の筋肉に過剰な負荷をかけることになります。負荷はストレスとなり、筋肉を固くしてしまい、疲労が抜けにくくなることにも繋がります。
また、肩こりや首こりは偏頭痛の原因にもなり、重篤な病気を引き起こす事もあります。
代表的な病気には「脳溢血」や「クモ膜下出血」など生死にかかわるものもあります。猫背による疲労を軽視してはいけません。「ただ疲れているだけ」ではなく、「疲れから来る病気」の方が危ないという事です。
猫背は一見すると楽な姿勢に見えるかもしれませんが、実は「筋肉疲労」を蓄積している「悪い姿勢」と言えます。
脊柱起立筋を強化せよ!
背筋と一口に言っても、多くの筋肉が集まっている「背中」。姿勢の保持をする為には、背筋の中でも特に重要な役割を持つ「脊柱起立筋」の強化がとても重要です。
脊柱起立筋の重要性とは?
脊柱起立筋は、背骨に近い所から順番に「棘筋(きょくきん)」、「最長筋(さいちょうきん)」、「腸助筋(ちょうろっきん)」の3つの筋肉から成り立っています。それぞれが別の筋肉ですが、同じような役割をもっており、それぞれが連動して一つの筋肉のような働きをすることから「脊柱起立筋群」と総称されています。
それぞれの役割を細かく説明すると、
① 棘筋…背骨の内側に沿ってついている筋肉で、姿勢を維持する働きを持っています。
② 最長筋…背骨の外側に沿ってついている筋肉で、棘筋と反発して働くことで姿勢を維持している筋肉です。
③ 腸肋骨…脊柱起立筋群の中で一番外側にある筋肉で、棘筋と最長筋を支える役割を持っています。
この3つの筋肉群から成る「脊柱起立筋」は主に2つの機能を持っています。
1…上半身を起こした状態を維持する
2…上半身を上部に伸ばし、後ろにのけ反らせる動作をとるのを手助けする
デスクワークで、背中に痛みを感じるのはこの脊柱起立筋が疲労している為です。
脊柱起立筋を強化すると得られるメリット
脊柱起立筋を強化することで次のメリットが得られます。
① 基礎新陳代謝力が上がり、太りにくく痩せやすい体になる。
脊柱起立筋は背中だけにある筋肉でそれほど大きくないと思われがちですが、実は自分の身長ほどもある大きな筋肉です。脊柱起立筋を鍛える事で、熱エネルギー(カロリー)の消費を助け、全身の基礎代謝を上げることにも繋がります。大胸筋や大殿筋の強化トレーニングと併用して強化することで、スムーズな基礎代謝強化が行えます。
② 肩こりや腰痛の改善
脊柱起立筋群を鍛えることで、猫背と際に負担がかかっていて痛みを感じていた箇所が改善することも見込めます。
過度な負担を脊柱起立筋群と分け合えるようになるため、肩や腰の負担が軽減されるという事です。
③ 姿勢(特に立ち姿)が良くなる
背骨周辺の筋力が上がると、姿勢を維持する事が容易になり、胸を張った堂々とした上半身になる為、立った時の姿勢が正しいものになります。特に男性はスーツが持っている本来の形に姿勢が矯正される為、自信に溢れたモテ体型になる可能性もあります。
関連記事:姿勢が悪いことが体に及ぼす影響とは一体何?
関連記事:姿勢の悪い子供が増加中!今から姿勢矯正するメリットとは?