症状別にみる、股関節の痛みの原因と問題
「股関節の痛み」と一口に言っても、その痛みの原因や症状は様々です。
この記事では、股関節の痛みの種類と原因について、症状別にご紹介していきます。現在、もしあなたが股関節の痛みを感じていたら、どのような症状かを確認し、それによって起こる問題について把握しておきましょう。
股関節の痛みの原因その1 変形性股関節症
まず、股関節の痛みは男性に比べ女性のほうが感じやすいと言われています。1つの要因として、男性と女性では、股関節のつくりが違う為だど考えられます。
1つ目の、変形性股関節症の症状と原因について、みていきましょう。
股関節の痛みの原因その1 変形性股関節症の症状
変形性股関節症は、関節の痛みと股関節の動きの機能低下が主な症状です。
軽度の変形性股関節症であれば、立ち上がるときや歩き始めるときに、股関節に痛みを感じます。
しかし、重度のものになると常に股関節が痛むようになってしまい、夜寝ているときでも痛みを感じることがあります。変形性股関節症による股関節の痛みは、基本的に日常生活に支障をきたしてしまいます。
かがむような体勢をとることが辛く感じてしまう為、靴下を履くときや足の爪を切るときなどに痛みを感じます。また、長時間立ったり歩いたり、同じ体勢や動作を続ける場合でも痛みを感じることがあります。
股関節の痛みの原因その1 変形性股関節症の原因
変形性股関節症は女性のほうがなりやすいと言われています。原因は、発育性股関節形成不全という病気の後遺症や、股関節の形成不全など、子供の頃になってしまった病気や発育障害の後遺症が主なものです。
このような原因となる病気にかかったことがない場合でも、高齢となって筋肉の衰えなどその他の要因から、変形性股関節症になり、股関節の痛みを感じてしまうこともあります。
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股関節の痛みの原因その2 特発性大腿骨頭壊死症
あまり聞きなれない言葉かもしれませんが、特発性大腿骨頭壊死症という病気があります。
どのような症状が出て、原因は何なのか、詳しくみていきましょう。
股関節の痛みの原因その2 特発性大腿骨頭壊死症の症状
特発性大腿骨頭壊死症の主な症状は、急に股関節が痛くなったり、足を引きずらないと歩けなくなってしまうことがあげられます。
先程の変形性股関節症の症状とは違い、なんの前触れもなく急に発症するので、このような症状があった場合、特発性大腿骨頭壊死症かもしれないと疑うことができます。
股関節の痛みの原因その2 特発性大腿骨頭壊死症の原因
そもそも股関節とは、骨盤と大腿骨により形成される関節です。その大腿骨の骨盤に一番近い部分が「大腿骨頭」です。この大腿骨頭が血流障害を起こし、骨が壊死してしまうのが、特発性大腿骨頭壊死症です。
人間の体の中で、血液障害を起こしやすい部位があるのですが、大腿骨頭はその中の一つなのです。血液障害を起こし、骨が壊死してしまい、股関節で体重を支えきれなくなってしまうことが痛みの原因となります。
以前は原因を特定していた為、「特発性」という言葉は使わず、大腿骨頭壊死症と言われていましたが、現在では「特発性大腿骨頭壊死」と言われるようになったようです。
発症の要因としては、アルコールの飲みすぎ、ステロイド関連などがあります。
股関節の痛みの原因その3 大腿骨頚部骨折
骨折に関して全般的に言えることですが、激しい痛みがあり、動きことは困難になります。
その中でも、大腿骨頚部骨折というあまり聞きなれない種類の骨折ですが、詳しくみていきましょう。
股関節の痛みの原因その3 大腿骨頚部骨折の症状
大腿骨頚部骨折の場合は股関節の痛みがあり、立ったり歩いたりするなど、動くことが困難になります。もちろん他の人が触れたり、動かしたりすることでも激痛を感じます。
転倒や交通事故などで、このような症状があった場合には、大腿骨頚部骨折が疑われます。
改善の為には、ほとんどの場合は手術が必要となるようです。
股関節の痛みの原因その3 大腿骨頚部骨折の原因
太ももの骨には、大腿骨頚という部位もあります。
先程の大腿骨頭と、大腿骨の間にくぼみのような部分があります。そこが大腿骨頚です。
一般的に下半身の骨は体重を支えている為、上半身より強くなっています。その為、余程の強い衝撃が加わらない限り、めったに骨折することはありません。
高齢者の場合は、加齢により筋力が衰えたり、骨密度が減少してしまう為、大腿骨頚部骨折を引き起こしてしまう様々な要因があります。
股関節の痛みの原因その4 骨盤骨折
骨盤の骨折も、股関節に大きな影響を与えます。
スポーツをしていない方にはあまり縁がない怪我かもしれませんが、知識として知っておくと良いでしょう。
股関節の痛みの原因その4 骨盤骨折の症状
大腿骨頚部骨折と同じように、自分の力では体を動かせないことが特徴です。骨折の為、もちろん股関節周辺に激痛を感じます。
交通事故などによる発症の場合、大量出血によりショック状態になってしまうこともあります。
股関節の痛みの原因その4 骨盤骨折の原因
スポーツや交通事故などにより、股関節周辺に大きな衝撃が加えられることが原因となり発症します。高齢者の場合には、転倒をしてしまい、発症してしまう場合もあります。
また、あまりないケースではありますが、高い所から落ちた場合に、骨盤、股関節周囲に大きな衝撃が加わり発症してしまうケースもあります。
股関節の痛みの原因その5 鼠径部痛症候群
鼠径部痛症候群(グロインペイン症候群)は、スポーツなどにより、股関節の使いすぎが原因で発症します。
股関節の痛みの原因その5 鼠径部痛症候群の症状
股関節を動かしたときはもちろん、押した場合にも痛みを感じる場合があります。
鼠径部痛症候群は、股関節から下腹部のあたりまでズキズキとした痛みを感じることが特徴としてあげられます。
股関節の痛みの原因その5 鼠径部痛症候群の原因
スポーツ動作が原因となる場合がほとんどです。特にキック動作やランニングなどの繰り返し行う運動が、痛みの原因になります。
繰り返しの運動により、股関節周辺に炎症が起こり、痛みを感じる仕組みになっています。
その他には、サッカー、ラグビー、アメリカンフットボールなどでのタックルにより、股関節周辺に直接的に衝撃を加えられた場合にも発症することがあります。
股関節の痛みの原因 まとめ
この記事では、股関節の痛みの原因を症状別にみていきました。
聞いたことのある言葉から、あまり聞き慣れない言葉まで様々だったかもしれません。
このように症状別に股関節の痛みについてみていくことで、いざ自分が股関節の痛みを感じたときに、どのような怪我や病気なのかを知ることができます。
もし股関節の痛みを感じた場合には、そのまま放置せず、必ず医師の診断を受けて対処するように心がけましょう。