股関節をほぐす!簡単エクササイズと自分でできるマッサージ

年齢を重ねるほどに柔軟性が低下し、痛めやすくなる股関節。実際には、股関節そのものではなく、関節を動かす筋肉が硬くなって痛むことが多いです。

日頃からスポーツをする人はストレッチやトレーニングで柔軟性を維持できますが、そうでない人、とくに中高年にとっては、急激な運動もケガのもと。そこで日頃から習慣づけることで、凝り固まった股関節まわりの筋肉をほぐせる、とても簡単なエクササイズと自分でできるマッサージをご紹介します。

その場でできる簡単エクササイズで、股関節まわりをほぐす。

立つ、歩く、座るといった動作は、どんな人でも日常的に行うもの。しかし、本来、股関節は脚全体をねじったり、広げたりといった多方向に動かせる関節です。日常動作ではなかなか行わない動作を意識的に行うことで、股関節の筋肉の柔軟性はある程度維持することができます。

ここでは、ふだんの生活の中でふと思い出した時にすぐできる、ごくごく簡単な股関節のエクササイズをご紹介します。

立っている時に、片脚をブラブラさせるエクササイズ

お部屋の中で過ごしているときに、その場で立ってできるエクササイズです。階段などの段差があれば、高低差を利用して、片脚荷重にならず、より効果的に動かせます。

①イスや手すりにつかまるなどして身体を支え、片脚で立ちます。
②逆の脚を、付け根から動かすように意識して、前後にブラブラ揺らします。
③ある程度、前後に動かしたら、今度は円を描くように足先を回します。
④反対側の脚も同様に行います。

床に座っている時に、脚を回転させるエクササイズ

テレビを見ているときなど、床に座っている時間に何かをしながらできるエクササイズです。足首ではなく、股関節から脚全体を回転させるよう動かすことが大切です。

①床に座り、手を後方について、脚を前に伸ばして広げます。
②股関節を回転させることを意識しながら、両方の膝や足首を内股、外股に交互に動かします。
③ある程度の回数を動かしたら、エクササイズは終了です。

イスに座っている時に、脚の開閉エクササイズ

食事の前後や、イスに座っていリラックスしている時間などもエクササイズに活用しましょう。1日のうちでこまめに何度も行うことで、より効果が高まります。

①浅めにイスに腰掛けます。このとき、骨盤を立てて背筋は伸ばすようにします。
②足の裏は床に着けたまま、膝を大きく開閉します。
③ある程度の回数を動かしたら、エクササイズは終了です。

イスに座っている時に、貧乏ゆすりエクササイズ

見た目やマナーといった点では「悪い」と言われがちな貧乏ゆすりですが、最近は、股関節まわりの筋肉をほぐす効果や、股関節と骨盤の間にある軟骨の再生に効果があると言われています。あくまでエクササイズとして、実践してみてはいかがでしょうか。

①浅めにイスに腰掛け、脚を広げます。
②つま先を支点にして、かかとを上下にゆすります。
③ある程度の回数を動かしたら、エクササイズは終了です。

関連記事:「歩くと股関節が痛い人」が知っておくべき3のこと

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股関節をほぐすために、自分でできるマッサージ

硬くなった筋肉をほぐすにはマッサージも効果的。本格的なマッサージではなくても、股関節を動かす筋肉がどこにあるかわかっていれば、セルフマッサージも有効です。

ただし、股関節そのものには筋肉がないため、股関節を直接、強い圧で揉むのは、より痛めてしまう原因になるので、注意してください。

太ももの付け根の内側を手のひらで押す

太もも(脚)の付け根の内側は、骨盤の中からいくつもの筋肉がつながっています。床に座った状態でも、イスに座った状態でも、太ももの付け根の内側を両手で適度な圧で押しましょう。ピンポイントに圧が欲しい場合は、手のひらの底の丸くなった部分で押すと気持ちよくほぐせます。

お尻の外側を指先で押す

お尻の外側(横の部分)や、骨盤のまわりにも、それぞれ違う筋肉があり、股関節を動かすときに作用しています。骨盤のあたりから、太ももの外側、膝のあたりまで、筋肉の場所を確かめるように、指先を使って圧をかけていきましょう。物足りない場合は、手のひらを使って圧をコントロールしてください。

手を後ろに回して腰を押す

骨盤と肋骨の間の部分には、大腰筋という筋肉があり、太ももの内側につながっています。手のひらの底や指先を使ってマッサージしてみましょう。身体が硬いとなかなか難しいかもしれませんが、それは股関節の硬さのバロメーターでもあります。無理をしない程度にお尻から、腰のあたりまで、手の届く範囲でマッサージしてください。

脛から下腹部までリンパを流すソフトマッサージ

マッサージは硬くなった筋肉をやわらかくほぐすイメージですが、皮膚のすぐ下に多く走っているリンパのマッサージは、軽く撫でるだけでも効果があります。脛・膝の裏から膝まわり、太ももの内側、鼠蹊部、下腹部のあたりにリンパ節がつながっています。手のひら全体で優しく掴む程度の柔らかい圧で、下から上へマッサージするとリンパの働きを促進します。

 

股関節はふだん運動不足になりがちな人にとって硬くなりやすく、加齢によって年々痛めやすくなる箇所でもあります。そのため、一日のわずかな時間でも、簡単なエクササイズやマッサージで、股関節まわりの筋肉をほぐすことを意識づけておくことが大切です。柔らかい股関節を取り戻して、元気はつらつとした毎日を過ごしてくださいね。

関連記事:股関節の柔軟性を確かめるチェックポイントと、お尻歩きエクササイズ

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