これって脱臼?股関節の脱臼に関するQ&A
あなたは、股関節の脱臼を経験されたことはあるでしょうか。
股関節の脱臼は、とても大きな怪我で、一度経験してしまうと、脱臼グセがついてしまいます。
いざ股関節の脱臼をしてしまったときに、果たしてこれが脱臼なのか、どのような対処をすれば良いかを知っておくことは、万が一に備えて必要になってきます。
この記事では、そんな股関節の脱臼に関する内容について、お伝えしていきます。
Q1.股関節の脱臼って何?
股関節の脱臼とは、どのような症状なのでしょうか。
そもそも、脱臼というのは、基本的に凹凸で形成されている関節の骨が外れてしまうことをいいます。
股関節の脱臼は、骨盤の寛骨という部分から、大腿骨の上部の球状の部分が、外れてしまうことです。
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Q2.なぜ股関節を脱臼してしまうの?
膝を曲げた状態で、前面から大きな力が加わったときに股関節は脱臼します。
膝を曲げた状態では、股関節を安定させる為の周辺の筋肉や靭帯などが、少し緩んだ状態になる為、膝を伸ばした状態よりも脱臼しやすくなります。
Q3.股関節の脱臼って、痛みはあるの?
股関節を脱臼すると、とても大きな痛みを感じます。
また、関節が外れているので、力を入れることができず、脚を動かすことはできません。
また、股関節の脱臼は、大きな衝撃を受けることで起こってしまう為、その衝撃を受けた部分も大きな痛みを感じます。
Q4.どこで股関節の脱臼と判断するの?
股関節の大きな痛みがあり、脚に力が入らない場合に股関節の脱臼を疑うべきです。
また、股関節の脱臼をしている場合には、足先にかけて痺れを感じることがあります。
また、脱臼している場合には、左右の脚の長さの違いが確認できます。
実際には、X線検査によって診断されます。
Q5.どのようなときに股関節を脱臼するの?
日常生活を送っている中では、股関節を脱臼する可能性はかなり低いです。
股関節を脱臼することが多いケースは、交通事故、高所からの転落、タックルスポーツ(アメリカンフットボールやラグビーなど)です。
また、高齢になるにつれ、股関節周辺を安定させる組織の機能が低下してくる為、股関節の脱臼のリスクは大きくなります。
いずれも、膝を曲げた状態で、前方から大きな衝撃が加わった場合に脱臼しやすくなります。
Q6.股関節を脱臼した疑いがあったら、どう対処すればいいの?
すぐに救急車を呼びましょう。
絶対に、自分で関節を戻そうとしたりはしないでください。
病院へ搬送してもらい、医師の診断を受けましょう。
Q7.脱臼以外にも、一緒に怪我をすることはあるの?
股関節の脱臼は、非常に大きな衝撃が加わった場合に起こります。
その為、衝撃を受けた部位が骨折してしまったり、打撲をする場合があります。
股関節の脱臼の痛みだけでなく、それらの痛みも伴うことがあるので、とても激痛を感じます。
Q8.股関節を脱臼しやすい人はいるの?
関節弛緩性という、関節の緩さの指標があります。
その弛緩性が高く、一般的な人よりも関節が緩い場合には、脱臼をしやすくなります。
また、生まれつき、股関節に脱臼や奇形が見られる場合があります。
股関節形成不全といい、小児が歩けるようになる前に発見できないと、正常に歩行をすることが難しくなり、股関節が正常に発達しないことがあります。
Q9.股関節の脱臼は、どのように処置をするの?
股関節の脱臼は、他の怪我を伴うことが多いですが、他の怪我がなければ、医師は股関節の位置を元に戻すことを第一に対処します。
この位置を戻す処置が遅れてしまうと、骨組織が壊死してしまうリスクが高まるので、早急に対処する必要があります。
脱臼した場合には、手術の必要はありませんが、他の怪我を伴っていて、その怪我が重大だった場合には、手術を必要とする可能性があります。
Q10.股関節を脱臼してから、どのくらいで歩けるようになるの?
股関節の脱臼のみの場合は、股関節の位置を戻してから5〜7日後で歩けるようになりますが、最初は松葉杖が必要になる場合があります。
脱臼の重症度が高い場合には、より長い期間松葉杖が必要になる場合もありますし、生涯使用しなければならない場合もあります。
また、その他の怪我もある場合には、歩けるようになるまでの期間が長くなると考えておきましょう。
まとめ
股関節の脱臼はなぜ起こってしまうか、もし脱臼してしまった場合に、どのような処置をすれば良いかなど、色々な項目についてご説明してきました。
もしご自身が股関節の脱臼をしてしまった疑いがある場合には、当記事をご確認いただき、適切な対処ができるように心がけましょう。
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